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Delegate
サブエージェントを同期的にインライン実行して、重い処理を委譲し本体のコンテキストを節約する。サブエージェントの中間ターンは親に見えないため、複雑な作業の最終結果だけを取得できる。
基本
Delegate({
description: "ファイル群を分析",
prompt: "以下の 10 個のファイルを読み込み、各々の行数・言語・依存関係を分析して、JSON サマリーを output/file-analysis.json に書き込む。ファイルリスト: [リストを展開]"
})
呼び出すと、サブエージェントが自身の conversation context で独立に実行される。サブエージェントが完了(success / aborted)したら、最終結果の文字列だけを返す。サブエージェントの中間会話ターンは親に入らない —— つまり、長い調査や複雑な分析が親のコンテキスト使用量に影響しない。
いつ使うか
Delegate が向いているケース
- 単一の明確で集中した委譲タスク(「複数ファイルから要約を抽出」「重い分析を実行」「外部情報の深い調査」)
- 中間結果は不要で、最終成果物だけが欲しい(サブエージェントの思考プロセスは必要ない)
- 親のコンテキスト節約が最優先(サブの中間ターンが消費メモリ = 親に影響しない)
- 処理が比較的短時間で完了する見込み
例:
- 「100 個のファイルを読んで, CSV を生成」→ delegate で委譲, 完了後に result を引き継ぐ
- 「特定キーワードで 30 件検索し, 記事要約→集約」→ 重い WebFetch も delegate 内で完結
- 「複数 PDF を OCR → テキスト抽出 → 解析」→ 前処理を delegate, 後続は親が実行
SpawnSubTask が向いているケース
- 複数の独立したテーマ(A, B, C に分解)→ 並列実行が必須
- サブタスク間に依存がない(A が完了してから B という制約がない)
- 各サブの成果物がそれぞれ意味を持つ(集約不要または集約が簡単)
Delegate が向かないケース
- 対話が必要(ASK ツールを呼ぶ)→ 子の ASK は親に bubbles up する
- ネスト深さが 2 を超える(delegate の中から delegate, その中から delegate...)
- 超長時間タスク(非常に長くかかる処理)→ 親が完了を待ってブロックするため、焦点を絞ったタスクに限定すること
パラメータ
| パラメータ | 型 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|---|
description |
string | ✅ | 委譲タスクを表す 3〜6 語の短いラベル |
prompt |
string | ✅ | サブエージェントへの自己完結した完全な指示 |
prompt の書き方
自己完結で書く。サブエージェントは親の conversation history を見られないため:
- タスクの全背景を展開する(親の context は参照不可)
- 前提情報・ファイルリストなどを明示的に記載
- 期待する成果物を明確に(ファイル名・形式・場所)
- 成功の定義を簡潔に述べる
❌ 「さっきの調査の続きをやって」
✅ 「以下のキーワード 3 つについて [展開], 各々のメリット・デメリット・ユースケースを調査し, output/comparison.md に Markdown 形式で整理する。セクション: 概要 / メリット / デメリット / 用途 / 参考資料"
❌ 「ファイルを分析して」
✅ 「input/ 配下の全 .ts ファイルを読み込み, 以下を計測して output/stats.json に JSON 形式で出力: { fileName, lineCount, exports[], imports[] }"
結果の使い方
Delegate の result は文字列。次の movement で Read / Bash 等で参照:
const delegateResult = "..."; // Delegate が返した result
// 結果ファイルを読み込む(委譲先が output/ に書いていれば)
Read({ path: "output/analysis.json" })
// またはログを参照
Bash({ command: "cat logs/activity.log | tail -20" })
制限
- 直列実行: Delegate × N 個を呼ぶとシリアルに実行される(並列不可)。高速化は SpawnSubTask で並列化
- ネスト深さ: 約 2 レベル(delegate 内からさらに delegate を呼ぶのは許可だが, 3 段階目以上は危険)
- 完了待ちブロック: 親は子が完了するまでブロックされるため、1 回の delegate は焦点を絞ること
- ASK 必須情報: サブエージェントが ASK を呼んだら, 親に
[delegate 要追加情報] ...と bubble up される。親が回答をtransition({lessons: "..." })で与える - ワークスペース共有: 同じ workspace で実行されるため, output/ は親から見える。input/ も共有
使用例
例 1: ファイル分析の要約化
Delegate({
description: "ソースファイル群を分析",
prompt: `
以下の 5 つのファイルを読み込み, 各々の:
- 行数
- 主要な exported 関数・クラス名
- 依存 import 数
を計測して, output/file-summary.json に以下形式で出力:
[
{ file: "path/to/file.ts", lines: 123, exports: [...], imports: 5 },
...
]
ファイル:
1. src/engine/agent-loop.ts
2. src/engine/piece-runner.ts
3. src/llm/openai-compat.ts
4. src/worker.ts
5. src/config-manager.ts
実行後, 必ず output/file-summary.json に JSON を書き込んで終了すること。
`
})
例 2: 複数 URL 検索 → 要約集約
Delegate({
description: "キーワード検索と要約集約",
prompt: `
以下の 3 つのキーワードで Web 検索し, 上位 5 件ずつ fetch して要約をまとめる:
- キーワード A
- キーワード B
- キーワード C
各キーワード毎に:
1. WebSearch で 5-10 件検索
2. 各 URL を WebFetch で取得
3. テキスト要約(最大 5 行)を抽出
結果を output/search-summary.md に Markdown で出力:
# Search Results
## Keyword A
[上位 3 件の要約]
## Keyword B
[上位 3 件の要約]
## Keyword C
[上位 3 件の要約]
実行後, output/search-summary.md に結果を保存して終了。
`
})
詳細は ReadToolDoc
詳細な実装・エラーハンドリング・context 管理については ReadToolDoc({ name: "Delegate" }) で確認可能。